ワンちゃんの去勢・避妊手術の時期の決定には、乳歯の残存本数を考慮します。

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症例集

2019.01.31

ワンちゃんの去勢・避妊手術を受ける時期について① 乳歯を確認してください

オス 生後6~8か月(乳歯が何本残っているかで決めます。)

メス 発情1回経験後(初回発情は平均8か月と言われており、2回目発情は平均14か月です。つまり8か月から14か月の間の手術を目指します。)

 

 

猫ちゃん同様、ワンちゃんも生後6か月になれば手術は可能です。

ワンちゃんの場合は、手術の時期の決定には乳歯の残存本数を考慮します。

 

乳歯は生後4-5か月から抜け始め、8か月頃までには全部抜けるはずです。

しかし、最近の小型犬では乳歯が生涯抜けないことがあります。

遺残した乳歯は歯周病の原因となるため、避妊去勢手術のときに同時に抜歯します。

 

ここで問題。

健康な歯を抜歯するほど難しいことはありません。(人の親知らずを抜歯することを考えてみてください。)

頑丈な犬歯の乳歯を一本抜くには、去勢手術で睾丸を2個摘出するのと同じくらい時間がかかります。

そのため、乳歯が複数残っている場合には「乳歯が自然に抜けるのをもう少し待ちませんか?」とお話をします。

 

経験的に8か月齢まで抜けなかった乳歯は自然には抜けないと考えています。

8か月齢になった場合には「これ以上待つのはあきらめて、去勢と同時に残った乳歯を抜きませんか?」とお話しします。

 

~乳歯を確認してみて下さい。~

上の乳歯の犬歯を赤い丸下の乳歯の犬歯を緑の丸でマークしました。

上の乳歯は、永久歯の後ろに存在します。永久歯との間隔が狭いため、間に歯垢がたまり歯周病の原因となります。

下の乳歯は永久歯の外側にあります。永久歯が乳歯により内側に押され、歯列が乱れます。

もちろん、マーキング・マウンティングを止めさせたい場合、誤交配のリスクがある場合などには、乳歯より去勢を優先します。

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